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タブーだった治療のお金とやめどき

2016.4.29 01:00 産経新聞より引用しております。
【薬価危機−迫られる選択(3)】
タブーだった治療のお金とやめどき 抗がん剤の引き際も患者自身の生き方次第ではないか

「得てして一番いい薬を使おうというのが、今までのわれわれだった。しかし、患者さんの状態に応じた形で、どうあるべきかを考える時期に入った」

 今月6日、日本医師会(東京都文京区)の横倉義武会長は定例会見で、経済が右肩上がりでない時代の医療のあり方について、こう述べた。

 その2日前、財務省の財政制度等審議会で、日本赤十字社医療センター化学療法科の国(くに)頭(とう)英夫部長が、1人当たり年間約3500万円かかるというがん治療薬「オプジーボ」を取り上げ、1薬剤を契機に「国が滅びかねない」と批判したばかりだった。

 医師会はこれまで、医師はベストの医療を選ぶべきだと主張し、費用の話には距離を置いてきた。横倉会長の発言は、国頭氏の問題提起を受けたもので、“コスト意識”を持った医療への転換が迫られていることを示していた。

    
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 だが、医療費のどこをどう節約していくか。がんの患者団体には、抗がん剤がターゲットになることへの危機感が広がる。

膵(すい)臓(ぞう)がんの患者団体「NPO法人パンキャンジャパン」の真島喜幸理事長は、早期の膵臓がんで膵臓を全摘した“がんサバイバー”だ。自身は抗がん剤を使っていないが、早期発見が難しい膵臓がんでは、多くの患者が抗がん剤を必要とする。今月11日、真島理事長はがんの免疫療法に関する都内のセミナーで、海に沈む客船「日本丸」のスライドを示して、こう訴えた。

 「医療費のために日本が沈むかのような話になっている。日本丸に大きな穴を開けたのは、がん医療だという話が出るかもしれず、警戒しないといけない」

 日本のがん医療費は平成25年度約3兆9000億円と、年間の医療費(歯科、薬局調剤費を除く)の13%程度=グラフ。もっとも割合が大きいのは「循環器系疾患」の5兆9千億円(20・5%)だ。だが、一般の人が抱くイメージは異なる。真島理事長によると、少なく見積もる人で医療費の「2〜3割」、多い人で「7割ががんに使われている」と答えるという。

こうしたイメージが先行してがん医療の削減につながることを、真島理事長は危惧する。「GDP(国内総生産)に照らせば、医療費全体をもっと増やす選択肢があってもいい」

     
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 医療の受け方や日本人の死生観を見直すべきだ、との声もある。日本尊厳死協会副理事長の長尾和宏医師は、治療には「やめどき」があると考えている。

 「高血圧、糖尿病、認知症…。さまざまな薬にやめどきがある。しかし、今の医療は走るばかりで、止まらない車みたいだ」

 長尾医師には、60代の男性で大腸がんのステージ4の患者がいる。肺や肝臓に転移があり抗がん剤治療を行ってきたが、次第に効かなくなった。別の抗がん剤に変えても効果はない。

 弱っていく一方の男性は、長尾医師から「抗がん剤をやめる選択肢もあるよ」と言われ、反対する息子たちを説得して、抗がん剤治療をやめた。

 通院や副作用のストレスから解放された男性はこの春、花見や家族旅行を楽しんだ。食欲も出てきた。「この先どうなるか分からない不安もあるけれど、思う存分、生きます」

 こう話す男性に、長尾医師は「誰もが限りある時間を生きている」と感じる。

 医師も患者も、治療に真剣であればあるほど最後までやり通さなければ、と考えがちだ。「やめどき」が語られないまま、医療費は右肩上がりを続ける。が、人の生き方のように治療にも引き際があっていい。「やめどきは哲学に近く、患者の生き方や状態で変わってくる。その主導権は医者にあると医師も患者も思い込んでいるが、患者の人生という物語の中で、両者が対話しながら決めていくべきではないか」〜引用終わり〜

大事な治療は自分自身で調べて確認して
そして・・辛い時はお休みするのもいいと思います。
お医者様と相談して最善の道を選ばれてほしいと思います。

腸内環境はとても大事です。